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【親子でカンタンレシピ】暑い日のおやつにぴったり「いちごの寒天キューブ」

ウッディプッディ,食育クイズ,いちごのキューブ寒天のレシピ

ウッディプッディ,食育クイズ,いちごのキューブ寒天のレシピ

<材料(4人前)>

・(A)いちご・・・10個くらい

・(A)砂糖・・・25g

・(A)水・・・250g

・(A)寒天・・・2g

・(B)牛乳・・・300ml

・(B)砂糖・・・30g

・(B)水・・・100ml

・(B)寒天・・・4g

<作り方>

①いちごを洗ってヘタを取り、5mm~1cm角くらいの大きさに刻む。

②(A)の水と寒天を小鍋に入れて、火にかける。

③沸騰したら、(A)の砂糖を入れて1分ほど煮て火を止め、粗熱を取る。

④四角いバットに①をまんべんなく敷き詰め、そこに③を流し入れてから、冷やし固める。

⑤別の小鍋に(B)の水と寒天を入れて、火にかける。

⑥沸騰したら、(B)の砂糖を入れて1分ほど煮て、さらに(B)の牛乳を加えてしっかりと混ぜ合わせる。

⑦火を止めて、別の四角いバットに流し入れたあと、冷やし固める。

⑧④が固まったら、1.5cm~2cm角くらいに切る。

⑨⑦は1cm~1.5cm角くらいに切るとバランスが良い。

⑩⑧⑨を器に盛り付けたらできあがり。

<注意点>

・寒天は一度沸騰させないと固まらないので気をつけましょう。

・寒天はゼラチンに比べて高い温度で固まるので、バットを冷やすときは水平な場所で動かさないこと。

・一回り以上大きいバットに氷水を張って、そこで冷やすと良いですよ。

・④の工程では、寒天が熱いままだと、いちごの食感が損なわれたり、寒天に色が移ってしまうので、必ず粗熱を取りましょう。

<お子様にオススメな理由>

◎寒天が透明なので、いちごならではのカワイイ見た目も楽しんでいただけると思います!

◎寒天を2色にわけることで可愛さがプラスされ、また、交互に食べたりと飽きずに食べることができるよ!

◎小さめで柔らかいので、お子様にも無理なくお楽しみいただけます!年齢に合わせてサイズを調整してみてください。

◎牛乳が苦手なお子様でも、気軽に美味しく味わえるかなと思います。カルシウムもたっぷりですので、これをきっかけに牛乳が好きになってくれたら嬉しいです!

レシピ監修:広瀬彩夏(管理栄養士)

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【食育クイズ5月号】いちごの基礎知識と簡単スイーツレシピ♪

ウッディプッディの食育クイズ_いちご

ウッディプッディの食育クイズ_いちご

『冷蔵庫に入っているとテンションがちょっぴり上がるフルーツ部門(スタッフの個人的なランキング)』のトップに長年君臨する赤い王様、いちご。これからの季節に旬を迎えるにあたって、今回は「いちご」にフォーカスした記事、レシピ、そして食育クイズをご用意しました。当然ながら、プレゼントはもちろんウッディプッディのおままごと用いちご(2個入り)! みなさんぜひご参加ください!

この記事の目次

食育クイズとは?

ウッディプッディ_食育クイズ

毎月19日に開催する、旬の食材をテーマにしたクイズです。正解者の中から抽選で、テーマになった食材のおもちゃをプレゼント!どなたでもご参加OKですので、ぜひチャレンジしてみてください!クイズの答えはこのコラムのどこかに隠されています。


クイズに挑戦する

いちごのつぶつぶは「タネ」じゃない?

いちごに関する基礎知識

日頃食べているいちごの赤い部分は「果実・果肉」ではなく「花托(かたく)」と呼ばれる花の一部。花粉を受粉してタネを作る「雌蕊(めしべ)」や「花弁(かべん)=花びら」など、花を構成する各要素を支える台のようなものが、いちごの正体です。

ではいちごの「果実」はどこにあるのでしょう?正解は、一般的に「タネ」と思われているいちごのつぶつぶこそが「果実」であり、タネはその中に包まれています。

そんないちごのように、子房(果実になる部分)以外が膨らんだものを「偽果(ぎか)」と呼びます。「偽(ニセ)のくだもの」なんて失敬な!いちごは「果物の王様」と言っても過言ではありませんよね!

…とお思いのみなさん。大変残念ながら、いちごは厳密には「果物」ではないんです。

いちごは果物?野菜?

いちごに関する基礎知識

一般的に「果物」に分類されるいちごですが、農林水産省の基準におけるいちごは「野菜」に分類されます。原則として、地面に生える植物(草本類)は野菜、木になる植物(木本類)は果物に分類されますが、いちごのように一般的には果物と認識される野菜については「果実的野菜」というカテゴリに入ります。

誰もが一度は「スイカやメロンは野菜と果物どちらでしょう?」という話を聞いたことがあると思います。そんなスイカやメロンも、いちごと同じく「果実的野菜」の仲間です。野菜、もしくは果物よりの野菜、といったところでしょうか…。

いちごの旬は「栽培方法」によって変わる?

いちごに関する基礎知識

いちごの栽培方法は大きく2つに分かれ、それぞれで旬の時期が異なります。ビニールハウスで育てられる「ハウス栽培」は主に12月〜4月、屋外の畑で育てられる「露地(ろじ)栽培」は5月〜6月頃に旬を迎えます。

ハウス栽培におけるいちごは、最初に咲いた花からできる実の「1番果」、2期目に咲いた花からできる実の「2番果」が、特に瑞々しさと甘さを兼ね備えた最も美味しい時期とされているそうです。

いちごの生産量が最も多い都道府県は…?

いちごに関する基礎知識

ランキング 産地 収穫量(t) 主なブランド
1

栃木県

22,700 とちおとめ
2

福岡県

16,400

あまおう
3

熊本県

12,200 ゆうべに

参照:農林水産省作物統計調査https://www.maff.go.jp/j/tokei/kouhyou/sakumotu/sakkyou_yasai/

【1位:栃木県】

日本で唯一のいちご専門研究機関「栃木県いちご研究所」を持つ”いちご王国”栃木県。酸味と甘味のバランスが絶妙な「とちおとめ」、2014年に開発された新しい品種「スカイベリー」、市場に出回らない幻のいちご「とちひめ」などが有名です。

【2位:福岡県】

「あまい・おおきい・うまい」の頭文字をとってつけられたブランド「あまおう」は、濃い赤でツヤのある力強い見た目が特徴的。明治末期の日本銀行総裁高橋是清氏がフランスから持ち帰ったいちごの苗を、福岡のとある人物が譲り受けて栽培を始めたことがきっかけで、現在は日本有数のいちご産地となりました。

【3位:熊本県】

10年の研究を経て2015年に誕生した「ゆうべに」。くまもんで有名な熊本県ですが、実はゆうべにのイメージキャラクターが別にいます(そちらも熊)。くまもんのほっぺが赤いのは紅ほっぺ?と誤解しがちですが、「紅ほっぺ」は静岡県産のブランドです。

いちごに含まれる主な栄養・機能性成分

いちごに関する基礎知識

【ビタミンC】

いちごで最も豊富な栄養素はビタミンC。100g中におよそ60mg含まれ、一般的なみかんの2倍の量と言われています。ビタミンCの主な効用は、ざっと書き出すだけでもこれだけたくさん!一度に大量に摂取しても、余分な栄養は排出されてしまいます。無理のない程度に習慣的な摂取を心がけましょう。

ストレス緩和:抗ストレスホルモン(ノルアドレナリン)の生成

免疫強化:白血球の働きをサポート

病気に強い体づくり:ウイルス系の病気から体を守るタンパク質「インターフェロン」の生成を促進

美肌効果・怪我の治癒促進:コラーゲンの生成

アンチエイジング効果:抗酸化作用による傷ついた細胞の修復や老廃物の排除

シミ予防:メラニン色素の生成を抑制

免疫向上:白血球の働きをサポート

・生活習慣病の予防:LDL(悪玉コレステロール)の酸化を防ぐ

・銅や鉄分の吸収を促進:ミネラルを多く含む食材を使ったご飯の後は、イチゴを使ったデザートがおすすめ!

【鉄を多く含む食材】

・あさり、レバー、しじみ、豆乳 など

【銅を多く含む食材】

・レバー、牡蠣、うなぎ、納豆、きなこ など

【葉酸】

ビタミンBの一種である水溶性ビタミン。1941年にほうれん草から発見されたことから、ラテン語で「葉」を意味する「folium」に基づき「folid acid」「folium」という英語名が名付けられました。「葉」という名前のきっかけは、実はほうれん草だったんですね。

胎児の正常な発育のサポート:赤ちゃんの神経細胞の元となるアミノ酸やタンパク質の合成、また修復の働きをサポート

動脈硬化の予防:危険因子「血清ホモシステイン」の増加を抑制

貧血予防:ビタミンB12との働きによって赤血球を生成。また葉酸×ビタミンB12の組み合わせは、がん予防にも有効とされます。

【ビタミンB12を多く含む食材】

しじみ、あさり、はまぐり、生牡蠣、レバー など

【キシリトール】

とにかく歯に良さそうな印象のキシリトールが含まれているのもいちごの特徴。しっかりとした甘味がありつつもフルーツの中で低カロリーなのは、実はキシリトールによるもの。血糖値が上がりすぎない作用があるので、糖分が気になる人の強い味方です!

虫歯予防:虫歯の原因菌の代謝を抑制

【食物繊維(ペクチン)】

・整腸作用:乳酸菌を活性化

・便秘解消:腸内の老廃物の排出を促し、便秘や大腸がんを予防する

・コレステロールの低下

いちごの栄養を効率的に取るには?

いちごに関する基礎知識

【いちご(ビタミンC)×レーズン・プルーン(鉄分)】

ビタミンCが鉄分の吸収を助けます。吸収された鉄の約7割は、血液となって全身に酸素を運ぶ働きがあります。特に脳に十分な酸素が行き渡らないと、健康的な問題はもちろん、記憶力や思考能力の低下にもつながります。そして3割は内臓や筋肉の働きを助けます。文武両道に欠かせない鉄は、ビタミンCと合わせて摂取することを意識するのがおすすめです!

<おすすめメニュー>

・いちごとレーズンのヨーグルト

・いちごとプルーンのラッシー

いちごに関する基礎知識

【いちご(葉酸)×たまご(ビタミンB12)】

ビタミンB12と協力して一緒に摂ることで赤血球を生成する葉酸は、ビタミンC×鉄分のコンビと同様に正常な血液環境の維持に大切です。動脈硬化や貧血などにお悩みの方におすすめなのは、フランスの伝統的なスイーツ「クラフティ」。しかしちょっとカロリーがお高めなので、ほどほどにお楽しみください。

<おすすめメニュー>

いちごのクラフティ(タルト生地を使ったフランスの伝統スイーツ)

いちごに関する基礎知識

【いちご(水溶性食物繊維)×ココア(不溶性食物繊維)】

食物繊維は「水溶性食物繊維」「不溶性食物繊維」の2種類があり、双方バランスよく摂取することで、はじめてその真価を発揮します。「食物繊維とってるのに、お腹の調子が良くならない…」とお悩みの方、ぜひ食物繊維の違いに着目して、食べものの組み合わせを工夫してみてはいかがでしょうか?(もちろん効能には個人差がございます)。

〈おすすめメニュー〉

ココアクリームのいちごサンド

※おからなどの豆類にも不溶性食物繊維が多く含まれるが、食物繊維と相性の悪い亜鉛も含まれるため避けること。

いちごのヘタを下手に取ってはいけない理由

いちごに関する基礎知識

「さて、今日のデザートはいちごだ!食べるときにヘタがあると邪魔だから、洗う前に全部取っちゃおう!」

 

…と、先にヘタを外したくなる気持ちはよく分かりますが、実は水洗い前に取ってはいけません。いちごには多量のビタミンCが含まれることはすでにご説明しましたが、実はそのほとんどがヘタの近辺に含まれているのです。そのため、ヘタを取った後に水洗いをすると、水溶性であるビタミンCの多くが、流水と共に排出されてしまいます。

「じゃあ、洗った後なら大丈夫だ!」と言いたいところですが、包丁でヘタの周りをざくっと切り落としても、ビタミンCが含まれる部分を削ぎ落としてしまいます。

ちょっと面倒かもしれませんが、いちごは食べる直前に手でヘタを外すのがベストです。具体的には、いちごのヘタを親指と人差し指でつまみ、ひねるように取り除くと綺麗に外れます。

せっかく食べるなら、豊富な栄養もしっかり摂取したいですね♪

親子で楽しめるカンタンレシピ「いちごのキューブ寒天」

クイズに答えておままごとの「いちご」を手に入れよう!



クイズに挑戦する

編集:平子(ウッディプッディスタッフ)

食材情報監修:皐月(栄養士・野菜ソムリエ)

レシピ監修:広瀬彩夏(管理栄養士)

【ベテラン保育士直伝】片付け上手な子どもが育つ「3つのコツ」

「片づけなさいって何回言っても動いてくれない・・・」

「散らかしっぱなしで、言われないと片づけない・・・」

「保育園(幼稚園)では片づけてるって言われるのに、うちではどうしてやらないの?」

これまで、たくさんのお父さんお母さんから聞いたお悩みです。

子どもが片づけをしない、片づけが続かない理由はいくつかあって、簡単に決めることはできません。その日、その時によって理由が違うこともあるので、理由を突き止めるのは難しいですよね。

片付けに関する問題は当然人それぞれですが、保育士として長年子どもたちの「片付け」というテーマに接する中で、私が感じた一つの核心的な原因があります。

それは「子どもは片付けが何なのかわからない」ということです。

「伝えたつもり」は誰もが陥る危険なワナ

拍子抜けするほどシンプルな理由ですが、だからこそ忘れがちなのが「大人側が伝えたつもり」になっているということ。

大人同士なら、「これからご飯を食べるから、テーブルにものがない方がいい」「お客さんが来るから、綺麗にしなきゃ」など、片付けの必要性についてある程度認識が共有できるからこそ「片付けて」の一言で全てが伝わります。

その生活に慣れてしまうと、そもそもの共通認識が皆無の子どもに対しても、同じ感覚で「片付けてね」と軽い一言で済ませてしまいます。当然子どもにはわからないので、伝えたにも関わらず散らかりっぱなしの状況にイライラして、つい声を上げたり、どうしてダメなの?と疑問に思ってしまうこともしばしば。

「片づけなさい!」いう言葉はわかっても、『片づけ』が何を示すのか理解できていないのなら、それは「伝わった」とは言えません。「え、何回も目の前でやってるのに、まだ分からないなんて!?」という気持ちもよくわかりますが、少しだけ考えてみてください。

大人がやっていることは見て知っているけれど、それが『片づけ』だとは思っていないかもしれません。そもそも、おもちゃを箱に入れる、棚に入れるという行為と「片づけ」という言葉が、子どもの中でイコールになっていないかもしれません。

「ねこ」を例に考えてみましょう。お母さんが、1歳の子どもに絵本のネコを指さして「にゃーにゃーかわいいね」と言ったとします。すると子どもは「この絵はにゃーにゃーと言うんだな」となんとなく覚えます。

この経験を通して大人は「猫=にゃーにゃー」として伝わったと思いがちです。しかし実際のネコを見て「にゃーにゃーだね」といっても、子どもにとっては「何言ってるの?絵じゃないじゃん」「どうしてお母さんはアレをにゃーにゃーと言ってるんだろう?」と、頭の中で即座に結びつけることは不可能です。

そういたた場合、大抵の大人は「ほら、この前絵本に出てたにゃーにゃーだよ!」「あれが本物のにゃーにゃーなんだよ!」と、記憶と現在の状況をイコールで結びつけて、子どもに理解を促すと思います。最初は解らずとも、同様の経験を繰り返すことで、子どもには「絵本とこれが同じもので、にゃーにゃーというんだな」と徐々に理解が深まり、やがて猫をみると「にゃーにゃー」と自分で判断することができるようになります。

「名称」と「行為」がバラバラになっていませんか?

このように子どもは、周囲のサポートと共に何度も同じことを繰り返すことで、少しずつ物事に対する理解を深めます。ある名称と、自分が見聞きしたもの、その別々の記憶を結びつけることで、初めてものと名前が一致します。

さて、片付けに話を戻しましょう。片付けという「言葉」と「行為」、それらは子どもの中で十分に結びついているでしょうか?子どもの頭の中でイコールで結びつけられていないまま、その理解を強要していないでしょうか?

…と言われても、即座に判断・行動するのは難しいですよね。そこで、私が保育園で過ごした経験に基づいて、効率的な声かけのポイントをご紹介させていただきます。

3つのコツを意識するだけで、子どもの理解がよりスムーズに

1.最もシンプルな言葉を選ぶ

2.具体的に伝える

3.フィードバックを忘れない

1つ目のコツが「簡潔な言葉選び」です。

「片付け」という言葉は一見シンプルに見えますが、「いつ・何を・どこに・どうすれば」いいのか、それは相手に委ねられてしまっています。その認識が不十分な子どもにとって「片付け」という言葉は大雑把すぎるので、より簡潔な言葉で伝えてあげましょう。

例)

「おもちゃを片づけようね。」

「ブロックをおもちゃ箱に入れようね。」

ここでは「おもちゃ→ブロック」「片付け→箱に入れる」と言い換えました。言葉のチョイスひとつで、やるべきことが誰にでも分かるようになります。

次に、2つ目のコツが「具体的に伝える」です。

ブロックを箱に入れれば良いことが分かりました。しかし、子どもにとってはまだ遊び足りないかもしれません。そもそも、出しっぱなしにした方が後ですぐに遊べるので、片付けの必要性が理解できないかもしれません。そこで、こんな伝え方はいかがでしょう?

例)

「ブロックをおもちゃ箱に入れようね。」

「今からご飯を用意するから、それまでにブロックをおもちゃ箱にしまってくれる?」

ここでは「ご飯が食べられる=片付けの目的」と「それまでに=時間」の2つの情報で、より具体的に伝えました。こうすることで、お片付けをすることのメリットや、いつやるべきなのかが示すことができました。

そして、最後のコツは「フィードバックを忘れない」です。

お父さんお母さんのメッセージを受け取り、ブロックを箱に入れて無事お片付けを終えました。しかし、子どもはまだそれで完了かどうか分かりません。自分がわかる範囲で行動したけれど、それで良かったのか、これで終わりなのかは分かりません。そこで、お片付けを終えたお子さんに、もう一言だけ声をかけてあげましょう。

例)

「キレイにお片付けできたね!」

「〇〇ちゃん(くん)がお片付けできたから、みんなでご飯が食べられるよ〜!」

ここでは、子どもに「片付け」という言葉を用いて「正解」を伝えることで、ここまでの行為が「片付け」だったこと、それが正しい行為だったことを伝えました。また、2つ目のコツで伝えた「ご飯を食べる」という目的が達成できたことを示すことで、子どもに達成感を感じさせ、片付けに対して意欲的になる言葉をかけました。

いかがでしょう。ちょっとした言葉選びのコツを心がけるだけで、コミュニケーションが見違えるほどスムーズになります。さらに、しっかりと理解することは、自分一人で行動できる「自信」につながり、そこで積み重ねた「達成感」はやがて「自主性」を育みます。

このように、適切な言葉による伝達は、片付けの習慣だけでなく、子ども自身の成長にも大きく貢献します。

主役は子ども、親は脇役。

「そもそも大人が片付けた方が早いんじゃない?」

その気持ちはとてもよく分かりますが、お片付けの主役を担うのはあくまで子どもであり、お父さんお母さんは脇役に徹しましょう。

片付けるという目的だけを考えれば、大人がやった方が格段に早いし、仮に子どもが片付けに着手できたとしても、もどかしいからと手出し口出ししたくなるもの。

しかし、効率を重視するあまり大人が出しゃばりすぎると、子どもの成長の機会を奪ってしまいます。

脇役の役目は、主役を輝かせることですよね。子どもが片づけの中で学習して、理解していくために、大人は環境を整えて、時間を確保して、必要なアドバイスをするのが役目です。もし量的に難しい場合は、少しだけ片付けて、あとはあえて子どものために残しておく。時間がかかりそうな時は、気持ち早めに声をかけて、じっくりお片付けに取り組める余裕を作る…など。

慣れないうちはすごく大変だと思います。とにかくもどかしい!時間がかかる!簡単に思えて、実はとっても難しい。ただ、子どもが学習して、自分から動いている姿を見たら苦労なんて吹き飛びます。「ガマンして良かった!」と思えることを保証します。

まとめ:お家だからこそできる、子どもに合わせたコミュニケーション

保育士として働いていると、よく保護者の方に「園では片づけられるって聞いたのに、うちでは全然やらなくて」という嘆きを耳にします。

「できるなら家でもやってよ!」という気持ち、よく分かります…。でも、大人が職場と家で全然違うように、子どもにとっても園と家は子どもにとって全く別の環境。園でできたからといって家庭でやるとは限りません

保育士は子どものプロですから、声を掛けるタイミングや環境の調整がうまいんです。さらに、集団行動ならではのメリットも少なくありません。それと同等のクオリティを家庭で求めるのは、まず不可能です。

しかし、安心してください。逆に家庭では、お父さんお母さんは、園では見えない子ども一人一人の性質をよく理解していらっしゃいます。自身の子どもだからこそ伝わるコミュニケーションは、当然ながら私たち保育園の先生には真似できません。

成長すると、子どもはどんどん大人から離れていくものです。一人でできるようになってほしい!という気持ちは分かりますが、そんなに急がなくても大丈夫です。そのうちに大人が寂しくなるくらい、子どもは大人の手を必要としなくなっていくものです。

お子さんとじっくり遊んで、ゆっくり一緒に片づけて、お子さんにとって分かりやすい片づけの説明をしてあげてください。

ライター:あき(保育士)

20年以上の経歴を持つベテラン保育士。述べ数千人以上の子どもたちと過ごしてきた実績を持つ。子育てにおいて、子どもだけでなく大人自身も自己肯定感を持って取り組むための情報発信・サポートなどを行なっている。